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アリ対策

 アリ類は膜翅目アリ科に属する昆虫の総称で、陸上動物の中では最も繁栄している群の一つである。世界で約9000種、日本では260種ほどが知られている。アリ類は社会性昆虫であり、女王を中心に雄、兵蟻、職蟻の階級分化がみられ、コロニーと呼ばれる繁殖集団を形成する。1つのコロニーは数千から数万匹から形成される。アリ類のほとんどが咬性であるが、ハチに近縁の種であるため毒針で刺す種もおり、種類によっては人命に関わる被害を及ぼすものもいる。近年、人間の移動に付帯して分布を拡大しており、多くの外来種が日本へ侵入し定着している。その代表種としてアルゼンチンアリなどが挙げられる。また、アリ類は6月下旬から9月にかけて翅を持った雄雌が結婚飛行を行なうため、多くの翅アリが燈火に群がり、屋内に侵入して不快害虫となることがある。

イエヒメアリ -Monomorium pharaonis -

世界的に分布し家屋害虫として最も有名なアリ。働きアリは体長2~2.5 mm、体色は黄色から赤褐色の単色性で腹部後端のみ黒色で光沢があり、大顎には4本の歯を持つ。アフリカ原産で暖かいところを好み、日本では九州以北では野外からの記録はない。しかし、冬季には暖かく保温性の高いマンションなどの鉄筋コンクリート造の建物によく発生する。特に、壁紙やタンスの裏などのちょっとした隙間に営巣し、次々と分巣していく。ヒメアリと似るが、本種は土がなくても巣を作ることができる屋内性であるのに対し、ヒメアリは野外に巣を持ち、餌をとる時にだけ家内に侵入する。

オオハリアリ -Brachyponera chinensis-

ハリアリ亜科(Ponerinae)に属するアリは日本では14属40種記録されている。 この仲間は腹端の毒針で人を刺す。刺されるとチクッとした痛みがしばらく続き、痒みが残ることがある。働きアリは体長4-4.5mm、体色は黒色で細く、大顎と脚が褐色である。中国、台湾、ニュージーランドなどにも生息し、日本では本州、四国、九州に分布している。生息範囲は広く、家屋内の木材や野外の朽木、海岸から地下にまで及ぶ。肉食性で、生きた昆虫類やその卵を襲って餌にする。

アルゼンチンアリ -Linepithema humile -

その名の通り南米原産のアリであるが、人間の移動に付帯して分布を拡大している。働きアリは体長2.5mm、体色は黒褐色で複眼はやや大きく、頭部背面前方よりに位置する。ここ100年の間に北米、南アフリカ、オーストラリア、ヨーロッパの地中海地方に侵入、定着している。日本では遅くとも1993年に広島県廿日市市で定着したとされ、アジア初記録となった。今後西南日本に拡大することが懸念されており、日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されている。他のアリ類とは違い女王が巣外へ結婚飛行を行わないため、1つのコロニーに多数の女王が存在する。そのため、繁殖率は相当なものであると推測できる。本種は農業害虫であると共に、在来のアリや他の生き物を駆逐してしまうといった生態系の撹乱も引き起こす。