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シバンムシ対策

 シバンムシ類は、甲虫目シバンムシ科(Anobiidae)に属する昆虫の総称で、世界に約2000種が記録されている。日本では62種が記録されているが、実際には150種ほど分布していることが推定されている。これらの多くが樹木を穿孔加害し、その一部が屋内に生息し建材や書籍、植物質の乾燥食品の害虫として知られている。一般に小型で、成虫の体形は短い円筒形であり、頭部は下を向いているので背面からは見えない。害虫として有名であるのは、ジンサンシバンムシとタバコシバンムシであり、食品やタバコなどの嗜好品を加害する。日本においては畳の害虫としても注目されている。また、近年都市部においてシバンムシ類に寄生するシバンムシアリガタバチによる人体への害も問題となっている。

ジンサンシバンムシ -Stegobium paniceum -

雑食性の強い種で、あらゆる乾燥した植物体を加害する。名前の「ジンサン」とは人参のことであり、高価な乾燥朝鮮人参を食害していたことに由来する。成虫は体長1.7~3.6mm、体全体が赤褐色から茶褐色で、黄褐色の細毛に覆われている。幼虫は4mmほどに達し、体は黄白色であり、頭蓋にはタバコシバンムシとは異なり斑紋はない。本種は特に、貯蔵穀物や穀粉、パン、ビスケットなどの菓子類で多く発見されるほか、各種の薬味や香辛料、薬草、乾果、シイタケ、ソバなどでもよく発生するため、これらの食品の害虫として重要視されている。また、野外のハトの巣やハナバチ類の巣からも発見されることもある。

タバコシバンムシ -Lasiodeerma serricorne -

形態はジンサンシバンムシと酷似しているが、翅鞘に明瞭な縦条がないことや触角がノコギリ状であることで区別できる。名前の通りタバコを食害する害虫として有名である。成虫は体長1.7mm~3.1mm、体色などはジンサンシバンムシとほぼ同じである。幼虫は4~5mmほどに達し、やや黄色がかった白色で、体全体が長毛で蜜に覆われている。また、頭蓋には4つの淡褐色な斑紋があるため、ジンサンシバンムシの幼虫と区別できる。本種もまた、タバコだけではなくジンサンシバンムシと同じような場所に発生する。その他にも畳のワラ床にも発生することがあり、この場合環境が安定していること、食料が無尽蔵にあることなどから長期間持続的な発生をみる場合がある。