社長ブログ

社長フィロソフィー日記

目標に見合った努力

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今日、母校の水球部がインターハイ出場をかける大会があったので、観に行った。

結果から言うと、本大会に出場するにはどうしても勝たないといけない相手に完敗で、 いやもっとはっきり言うと、完膚なきまでに叩きのめされたと言って良いほどの結果であった。大会予選においては母校にとって、歴史的な敗戦である(OBとして相当頭に来ている)。

試合後、落ち込んでいる高校生に対して、更に追い打ちをかける様に僕が言ったのが以下の様なことである。

インターハイ出場を目指して頑張って来たというが、聞いて飽きれる。インターハイに出たいと言う「言っていること」と「実際にやってきたこと」(=練習)が余りにかけ離れていたのではないか。今日、こんな大敗を喫したということは、高校一年生の最初の練習から、根本的に間違っていたということだ。近畿大会でライバルになりそうな高校は数える程しかない。相手の実力、戦略、そして一人一人の能力まで、果たして把握していたのか? 本気で勝とうと思っていたら、相手を知り、その実力に優るための努力を毎日続けていたはずだ。今回の敗戦は、例えて言うなら、エベレストに登りたいと言いながら、実際は裏山でハイキングする様な練習をやってきたようなものだ。そしてエベレストに登ろうとしたら、一合目で(当然)ギブアップしたような結果である。人生においても同じこと、ある目標を掲げたら、それに見合うだけのリアルな努力をしなければならない。今回の敗戦で、根本的に間違っていた、甘い自分を正面から捉えないと、今後の人生、全く同じ展開になるよ。

はい、試合に負けたばかりの高校生に言うこととしては厳しいかもしれない。でも彼らの人生は始まったばかりで、厳しい、でも本当のことを言うのがOBの役割だ。 

そして今日の言葉は、当然自らにも向けられている。企業が生き残り、そして成長するのにまぐれはない。 目標にふさわしい努力を営々と重ねて、当然の様に成功するのが成功の唯一の道である。そんなやり方してていたら、その程度の成功、そんな商品、サービスであればその程度の目標しかクリア出来ない。うんと高い目標を掲げるなら、それに見合った枠組み、努力、人材、そして考え抜いて切れ味が良い戦略が必要なのだ。

うーん、あれだけ大敗すると、何かが間違っていたと気づく機会だと思う。しかし高校生でも皆が素直にこういう話を聞く訳ではない。素直に心を入れ替える者、 OBが何言ってんだと斜に構えるものもいるはずだ。そしてこれは社会人でも同じ、でも素直に聞ける者だけ、反省する者だけが成長することも知って欲しいと思います。 

企業人は何をすべきか

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東北被災地に、ボランティア団体の副理事長として関わって3ヶ月になるが、企業が出来る貢献として、いつも思うことがある。

今日も新聞を読んでいたら、関西経済連合会が企業ボランティアとして、大阪からバスで30人近くの所属企業社員を派遣するとあった。派遣先は石巻ボランティアセンターで、瓦礫撤去や清掃などに取り組むという。車中を含む4泊、つまり一週間弱のボランティア活動で大変だとは思うが、けれど実感として何か違和感があるのは否めない。

社会貢献は、自分が得意なことを活かして相手のために最大限ためになることを考えるべきだと思う。肉体労働が得意ならば労働奉仕も良い。特に経験もなく、取り柄は体力だけの学生なら、それもありだろう。被災地では単純労働も全く足りていないから、 一生懸命やってくれる学生は本当に喜ばれる。

しかし企業人が、わざわざ関西からバスに乗っての強行軍で肉体労働しにいく価値はよく理解出来ない。それしか出来ないのか?いや、本来なら、企業人として優秀な人ならば、事業統括責任者になるとか、新たなニーズを調査して、自社のネットワークを活かしてプロジェクトを立ち上げるとか、自社製品、サービスを使った貢献策がないかを考えるとか、もっと知恵を使う仕事をして欲しいと思う。

わざわざ無償で高給取りの社員が東北に行く経費を使うならば、被災地で職を失った人々に日当でも払って作業をして貰った方が良い。 なんと三井住友銀行副頭取も参加するらしいが、そんな高給取りの年配の人が大阪から瓦礫撤去に行っていただく意味が分からん。そう言えば確か三菱商事も社員1000人派遣して同様に労働奉仕をすると読んだことがあるが、これも労働奉仕よりも、そんな優秀な社員を使うなら、1000の支援事業を立ち上げてもらった方が余程被災地のためになると思う。

当社も社員を派遣しているし、僕自身も頻繁に被災地を訪問しているが、社員に言っているのは、「肉体労働をするな」ということだ。肉体労働は必要だけど、もっと出来る人が沢山いる。学生ボランティアもそうだが、被災者で仕事を失った人も。だから当社の社員がそういうことをするのは優先順位が低いし、また「投資効率」も悪い。だから炊き出し事業の立ち上げとか、コーディネートの仕事とか、役所周りとか、もっと知的で創造的な仕事をして貰いたいと思う。これには勿論、社会人としての実力が必要だ。

被災地支援はこれからも長期に渡る。緊急支援が終わりに近づいて来て、次は復興支援だ。仮設住宅に入った人は自立を求められるが、まだまだ支援が必要、そして根本的には、この地域がこの先「何で食っていくのか」という経済活動、事業の種を育てていかねばならない。つまりとても難易度が高いプロセスが待っている。

こういう時にこそ、民間活力が活かせると思う。自社の得意技を活かしたいと考えている企業経営者の方、是非お申し出ください。当社の社員もまだまだ頑張ってくださいね。 

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