社長ブログ

社長フィロソフィー日記

役に立つ人、立たない人

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東北支援を継続しているが、GW中の今日までは4人体制で現地で活躍してもらった。明日からはまた人員一部入れ替えをしてフレッシュな気持ちで頑張ろうと思う。

東北での支援活動を通じて色々な組織、行政、民間企業、非営利団体、また組織に属さない個人とも出会う。僕は会社経営をしているから、目的を達成する(=支援者の復興を助ける) ためにどんな人が役に立つか、立たないか、よく分かる様な気がする。

使えない人間の典型は、理屈先行で自分の頭で理想型をこねくり回し、結局目の前の小さな実行も出来ていない人たちだ。学歴があって理屈っぽくて、でも結構詰めが甘くて現実性もない。そういう夢物語に近いことを現場で真顔で主張されると、やれやれという言葉しか思いつかなくなる。

現場で使える、役に立つ人間の典型は、全体的な方向を漠然とでも理解し、目の前のニーズを掴んで小さく事業を始められる人。一日中歩いてでも被災地の人々の状況を把握しようとし、その場で出来ること、これから解決すべき課題を打ち合わせして次のアクションに繋げれる人。周りを巻き込んで、個人ではなく組織、一組織だけでなく多くの人に呼びかけて他人を動かせる人。

要するに自分の足と頭で考え、他人も巻き込んだ実行力がある人が現場では活躍する。 

組織も同じことだ。総論賛成(東北を支援しよう)、目的OK(最後は東北の人に自立して貰う) 、でも総論と最終目的を繋ぐ具体的手法があまりに貧弱な組織も目立つ。 

曰く、募金をしよう(で、どこに寄付?誰がどう使う?)、提案書を出そう(で、誰が実行する?)、モノを送ろう(で、誰がどうやって配る?)、呼びかけよう(お前がやれよ)、祈ろう(気持ちは分かる)、出来ることを精一杯やろう(負担なく出来ることしかやらない?)。

東北を支援する気持ちが本当なら、実行は簡単なことだ。先進国日本においては支援金もモノも溢れるくらいにある。だから最早お金やモノの不足は問題になっていない。 これだけの経済規模の国だから、最後は増税すれば良いだけの話である。

問題は人材不足である。上記の「使える人間」が圧倒的に現場では不足している。そこそこ以上の企業から一名、「使える人間」をボランティアでも有給でも派遣して貰ったら、たちまち積み上がっている物資や義援金を有効に使ってくれるに違いない。その数はおそらく1000人とかの規模で良いはずだ。その1000人が各地の事業責任者となって、後の労働力は地元から雇用すれば良い。

「1000人の役に立つ人材」、たったそれだけの話なのに何とかなりませんかね。当社は正社員二十数名の会社なのに常時2名は派遣しているから、名誉ある0.2%を占めています(彼らは「役に立つ人材」のはず)。 

目の前の担当者に負けてはいけない

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GWを返上して東北支援に行っている社員の報告があった。どうも行政の担当者が協力的でなくて、結構現場で振り回されている状況である。

やはり東北の閉鎖的な文化の影響だろうか、外部からいきなり「助けてあげますよ」という姿勢ではなかなか受け入れられない。都会人からすると助けようとしているのだからどうして断ったり、受け入れに消極的になるのか分からないが、それが文化(の違い)というものだろう。

 それはそれとして「被災者を助ける」という目標からはぶれてはいけない。目の前の担当者はテンパっていて余裕がなくてイライラしていて、多くは自分の家族や親戚も亡くなってしまっているかもしれない普通の人間である。この一ヶ月間休みも殆どなく働いている人にナイスな対応を求める方が酷かもしれない。

大事なのは、目の前の担当者の態度にもめげず、なんとかして被災者に支援が届く様にする執念だと思う。担当者が不親切であることによって本来届くはずの支援が届かない人たちは本当に不運だ。それが不運になってしまわない様に、現場の支援者はあらゆる障害を乗り越えて支援者にたどり着かねばならない。

当社の社員ならそんなの軽く越えてくれるだろう。ぶれることなく、障害を越えて頑張ってください。 

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