社長ブログ

社長フィロソフィー日記

経営者は優れているか?

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世の中には「経営者には特別な能力があって、だから会社がうまくいっているのだ」という捉え方がある。でもいつも思うのだけど、そんなことは全くない。ドラッガーも言っているが、「優れた経営者が天才的なヒラメキをすると言うのは神話に過ぎない」のだ。 僕は「優れた経営者」ではまだ全然ないし社長をやってやっと10年だし、未だに当社の扱っている商品や技術、それにマーケットのことも本当に知っているとは到底言えない。殆ど素人状態だ。何とか専門知識やよく出来る社員の御陰で会社は伸びている。 優れた会社の優れた経営者が普通の人達と違うと仮定するなら、それはそもそもの能力ではなくて「当事者意識を持って一生懸命に働く」、この一点しかない。立場は人を作ると言うけれど、経営者の立場で最終責任を常に負いながら、会社を潰してはならない会社を成長させなければならない、社員を幸せにしなければならない、社会に貢献しなければならないと半ば強迫観念に囚われながら毎日一生懸命働いていれば、出るべき結果は出るというだけのことなのだ。 逆に言えば、誰でも社員の立場でも、「当事者意識を持って一生懸命働けば、(経営者のように?)優れた人間になれる」ということだ。実はそれを可能にするべく考え出されたのが稲盛さんの「アメーバ経営」である。これは単なる管理会計、すなわち経営者側が組織の生産性を管理するための道具ではなく、一人一人が把握可能な単位に会社を分けて「当事者意識を持って経営をする」ための方式である。 結局、「人生を良く生きる」というのは、「当事者意識を持って自分の人生を賭けて物事に主体的に取り組む」ことでしか成り立たない。だからそれは経営者であろうとなかろうと、人間なら皆同じことなのだと思う。

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