社長ブログ

社長フィロソフィー日記

社会貢献出来る幸せ

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最近は会社をあげて東北被災地支援をやっている。僕自身二度現地入りして各プロジェクトの立ち上げに関わったし、当社の社員も常に一、二名の体制で現地で活躍している。

この10日間は海外担当の田之江くんが炊き出しマネージャーとして頑張ってくれた。気仙沼市役所の場所を借りて現地採用の調理師さんたち(被災者だ)と一緒に、鍋釜、コンロを購入するところから始め、ようやく昨日から500人分の昼と夜のおかずを作っている。

炊き出し.jpg

先週はまた技術コンサルタントの菅野くんも現地入りし、気仙沼、陸前高田市のハエなどの害虫発生予測調査を行った。これを引き継いでGW中は同じく技術コンサルタントの川端くんが一週間程度調査、作業に入る。

29日からは経営企画室の堀上くん(建築関係マネージャー?)、東京営業担当の藤井くんも休み返上で活躍する(炊き出しマネージャー?)。GW中は当社から最高4人が重なって現地にいることになる。その後も東京営業担当の川上くん、本社経営企画室の亀本くんなど、ぞくぞくと行って貰う計画である。

僕自身もこの一ヶ月は、本業3割支援7割くらいの感じで動いている。いやもしかしたら本業1割支援9割かも知れない。でも僕の様に、会社経営をしながらボランティア団体の副理事長をやらせて貰い、社員にも他の組織の人たちにもこうやって支援の機会を与えられる立場の人はきっと少ないに違いない。

いくつかの企業人とも話したが、やはり行きたくともコネがない、本業が大変で余裕がない、社員を派遣しようにも業務に余裕がない、結果として「なんとかやりたい気持ちばかりで行動に移せていない、せめて寄付だけでもやりました」という会社ばかりである。

こう考えると僕は本当に恵まれている。本業も好調で憂いなく自社負担で支援できる立場にあること、賛同して実際に現地に喜んで行ってくれる社員がいること、由緒あるボランティア団体の信用を活用出来ること、各ファンドを申請出来、プロジェクトを考え出せば資金的な裏付けも保証されている事など、本当に幸せな事だ。

そうすると僕たちがやることは明らかだ。精一杯実力を発揮して惜しみなく支援を行う、支援したくてもやり方が分からない人たちと現地とを繋ぐ、しっかりファンドを確保して息の長い活動にする、ボランティア団体では不得意なビジネスとの接点をアレンジする、まあこんなところか。

一方で社員には宣言している。今年は支援を頑張る、しかし営業目標は必達で、支援活動を言い訳にしない、結果として法人税もしっかり納める。

という訳で、僕も社員も頑張っています。応援も宜しくお願いします。 

必要な人材

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僕が副理事長を務めている関係で当社が関わっている東北被災地支援だが、最も現場で不足しているのは、現場のニーズを見つけ、それを具体的なプロジェクトに仕立て上げることが出来る人材である。

瓦礫がまだ全然片付いていない。どうして片付けていないのか理由を考え、NGOとして民間として何をどうするべきかを考えだせる人間である。まだ行方不明の人が沢山いる状況で瓦礫をブルドーザーで一挙に片付けることは出来ない。だから捜索が先になる、しかし実際に津波に被害を受け瓦礫が流れ込んだ個人宅を片付けることは、手が回らない行政を補って外からの手伝いは有用だ、その手伝いのために必要な労働力を集める仕組みを考え、経費の捻出を考え、労働力を運ぶ手段、宿泊場所のアレンジ、食事はどうするかなどを考える人材が必要だ。

段々と暑くなってくる。そうすると海水が水浸しになり、魚加工工場から流れ出て散乱した水産物が腐敗してくる。悪臭は漂い、ハエが発生することが十分予想される。この被害を事前に調査し、対策を講じ、実際に消毒作業などが実施されなければならない。どの場所をどの薬剤を使用しどこから専門家を雇用し、具体的なプロジェクトを立ち上げる必要がある。こういうプロセスを考えだす人材が必要だ。

被害地以外からボランティアに役立ちたい人間が沢山いる。でも具体的にどこに行ったら良いか分からない。どうやって行けば良いのか、安全なのか、どんな仕事をすれば良いのか、一般の人は意欲はあるけれどどうしたら良いか分からない。こういう場合は現地のニーズを掴み、どこにどんな人が何人必要なのかを把握して愛する人間が必要だ。人材派遣の様に人材を募集し、スキルを登録し、必要な場所に必要な人を送り込む機能を持つ人間が必要だ。

今でも余震が多い。津波や地震で傷んだ家が本当に安全なのか、専門家が確かめる必要がある。行政の手は回っていない。事実上住民は被害にあった自宅に戻り、掃除をし、生活を再開する人たちも多くいる。こんな時に余震が起こったら本当に大丈夫なのか、またボランティアが手伝いに行っても安全なのか、これは緊急に確認する必要があるのだけど、全然手が回っていない。 

一旦こんな風にプロジェクトが立ち上がれば、次の段階では専門家、プロジェクト責任者が実務的にこなすことが出来る。責任者がいれば、実務をこなす人材も沢山いる。

つまり必要な人材は、(1)プロジェクトを立ち上げる人、(2)立ち上がったあプロジェクトを推進するための現場責任者、(3)実際に実務、労働力を提供する人材などである。

(1)はその道の専門NGOたちがいるが十分ではない。優秀な想像力とエネルギーに溢れる人たちがまだまだ足りない。(2)は実は企業が派遣出来るレベルの人材だ。自社の専門性に合わせて、ミドルクラスの人材をボランティアは験するべきだと思う。そして(3)の人材も実行という意味では重要である。必ずしもスキルがなくても若さとバイタリティーで頑張れる人たちが必要である。

前回も書いたが、当社も常に一人以上の社員を連続して派遣する。既に現在二人の社員が被災地に行っている。そして入れ替わりで一人、二人の社員が取り敢えず1、2ヶ月の単位で行く計画である。

この社員派遣から得られるものは大きい。上記の(1)(2)の経験が出来れば今後の事業展開にも必ず活かせる経験になるし、目の前の困った人たちに対して自分は一体何が出来るのかをゼロベースで必死で考える経験は、与えられた仕事をこなすだけでは生き残っていない厳しいビジネス環境の中でも必ず活きてくる。

被災地に役に立ちたい、社員を鍛えたいと考えている企業経営者の皆さん、またこういう得難い経験をしたいと思っている優秀なビジネスマンの方、是非協力してください。連絡待っています。 

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