社長ブログ

社長フィロソフィー日記

歯車になる

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歯車になると言うと「組織に埋没して個性を失い、何も考えずに機械的に回り続ける存在」のような悪い印象があるけれど、社会において自分の選択と努力によって、「意味のある歯車」になることはむしろ望ましいことだ。
歯車は小さな存在だけど、他の大小の歯車と相まって大きな活動を生み出す。自分だけでは出来ないことを他の存在と協力して実現するのみならず、他の歯車にとっても自分の歯車はなくてはならない存在である。
そして小さな歯車であればある程、逆にそれを回すのには余程の力が必要だ。小さくて力の強い歯車はそれだけで大変価値が出てくる。
社会において自分の思いだけ、自分の都合だけで動いても迷惑なだけで全然社会に貢献出来ない。それよりも自分の力や才能を見極め、最も自分が役に立つところに自分を組み込んで大きな社会運動に変えていくことが大事だと思う。
当社の経営も同じ様な方針で考えている。自社が儲かるためにやりたいことをやるのではなく、社会に大きく貢献するためには自分しか出来ない、欠かさざる役割は何かを考える。それはあたかも「社会の小さくても意味のある歯車」になろうとしてるかの様である。
こう考えると歯車って悪い言葉ではない、むしろ「あなたは社会においてどんな歯車ですか」という質問にしっかりと答えれるようにしていきたいと思います。

ゼロベースで見直す

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消費税率アップが政治の争点になっているが、僕は上げて当然だと思う。日本の財政赤字(政府部門の赤字)は末期的で、ギリシアに発した欧州金融危機の例を見ても、日本遅かれ早かれ財政建て直しは必須である。90兆円の支出(国債償還費を引いても70兆円)に対して収入が40兆円ほどしかないのだから、誰がどう考えてもこのままは無理。
90兆円の支出と40兆円の差を埋めるのは公債発行で、それは結局直接間接に国民(つまり民間)が銀行や郵便貯金を通じて購入している。国全体で見ると政府部門の赤字を民間が資金を貸し付けて穴埋めしている状況で、もちろん無理矢理そうさせられているでもなくて、民間は独自の判断でそれが比較的安心だと思ってそうしているのが現状である。
しかしそれも民間に貯蓄に回す資金余力がある時にだけ成り立つ話である。公債発行残高はなんだかんだで700兆円になっており増加傾向、1200兆円と言われている個人金融資産は減少傾向。両者の大小が逆転する時、ほぼ100%近く日本人が買っている公債の引き受け手が足らなくなって(というか、それが予想された時点で誰も買わなくなって)、日本の財政は破綻する。
要するに時間の問題なのだから、支出を減らして収入を増やすのは必至ということだ。問題は誰がどのように負担するかということだけど、これは「薄く広く」行うしかない。
所得税、法人税を上げて足らない部分を補うのはもう限界に来ている。所得税、法人税の最大の欠点は、それらを支払っている頭数が余りにも偏っていることである。総ての国民が道路を使い、社会保障の恩恵を受け、平和を享受していると言うのに、所得税の平均税率はたったの約3%、年間所得800万円以上の人は給与所得者の8%しかいないが、負担している税額は60%にもなる。法人税は利益にかかるものだから、社長が高級車に乗っていようと利益がゼロなら法人税もゼロである。この結果、法人税を払っている法人は3割しかない。
一方で消費税は殆ど総ての国民が負担する税である。子供でも所得のない老人でも、何か買えば5%の消費税がかかる。勿論政策的に食品などの生活必需品は免除するとか、別途社会保障を充実させるというオプションはあるけれど、取り敢えずは「全員から取る」というのが消費税で、この意味で最も平等である。
とまあ、ビジネスマンの僕が財政論議をしても仕方ないのだけど、例えばこういう考え方もある。
税金のあり方として、「所得税何%、法人税何%、消費税何%が適当だと思いますか?」と質問してみる。自分が負担している税率を正確に知っている人は実は余りいないと思うから、例えば「所得税は10%位なら払っても良い、法人税は各国の例からして30%位かな、でも赤字でも多少は払うべきだ、消費税は10%?」とか言う「ゼロベース」の答えが期待出来ると思う。それと過去のしがらみから引き継がれている現実とのギャップを考えれば良い。
この「ゼロベースの見直し」は企業活動でも有効だ。経費のあり方として、月間に幾ら位営業活動を行うべきか、研修会は何回?、事務所はどのくらいの広さがあるべきか?、給与は幾らくらいが適当?などと考えていくと、今とは違った「理想像」が出てくるかもしれない。
財政の問題も企業経営の問題も、「過去を引きずっている」ことが一番のネックになっている。このままやっても駄目ならゼロベースで見直すしかないではないかと思うのだけど、その勇気をリーダーは持っていたいといつも思います。

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