社長ブログ

社長フィロソフィー日記

迷ったら、どちらでも良い。

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珍しく文芸春秋を読んでいたら、はやぶさの川口淳一郎氏(僕と同名)が面白いことを言っていた。

「迷ったら、どちらでも良い」と先輩から教えられたとのこと。これは二つの意味で名言だ。

一つは、大抵の場合、時間や予算や何らかの制約があるから、後から振り返ってもベターだったと必ず言える選択は不可能であること。だから迷っている暇があればどちらかを選んで、そしてもしそれが駄目だった時は、元に戻れる余裕を持つことが必要だ。

もう一つは、どちらを選んでも本当に「良い」ということである。人生何が幸いするか分からない。選んだ何かが結果的に大はずれだったとしても、成功させようと一生懸命努力したことは決して無駄にはならない。Steve Jobsが言っていた様に、大学をドロップアウトして趣味で出席していた飾り文字のクラスが、その後のアップルの美しいフォントに結びつく様なことなんか幾らでもある。だからどちらかをえいやと選んだとしても、どちらだってそれは(少なくとも長期的に見れば)「正解」なのだ。

会社経営をしているとどちらの意味も大切であることがよく分かる。経営に絶対はないから、えいやと選んでも駄目なら元に戻れる余裕のある経営をすること(土俵の真ん中で相撲を取る)、そして一旦どちらかの道を信じてとことん努力していれば、その努力は後々何かに役に立つと言うこと。 要するに、「どちらでも良い」のである。

日頃経営戦略の話をしたりすることが多く、こういう考えもある、こういう会社もあるとか話をすると必ず、結局どうすれば良いか具体的に教えて下さいとか効かれたりする。勿論その時は丁寧に答えようとするけれど、本心は「どっちでも良い」と思っている。そしてその「どっちでも良い」はいい加減な意味でなくて、上記の様な前向きな意味なのだ。

と、こんな風に言い訳したりしています。 

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