おまけ戦略に依るビジネスリスク
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ニッチ市場で商売をやっていて何が恐ろしいかというと、レコード針の様に技術進歩でそもそも自社商品のニーズが消滅してしまうこと、それとより広いビジネスドメインで商売している会社が「おまけ」で自社商品を無料、低価格で付けてしまうことである。
マイクロソフトの戦略がそうで、「ウィンドウズを買ってくれたらインターネットブラウザーは無料で付けときます」と言った瞬間にそれまで市場を席巻し、企業価値もとても高かったネットスケープナビゲーターは壊滅的な打撃を受けてしまった。自社が有料で提供している商品、サービスが、競合とも言えない会社に無料で提供されてしまうとほんと話しにならない。その会社は他の収益化手段を持っているから別にそんなニッチ商品で稼がなくても良いのだけど、それで成り立っている会社にしては良い迷惑である。
だから競合は目の前の競合会社に限らない。異業種、隣接業種の企業が自社市場に壊滅的な打撃を与えることもあるのだ。だからビジネスをしていくには想像力豊かに、自社のビジネス構造がどのように成り立っているのか、そしてそれに脅威を与えるのは目の前の敵だけなのか、技術進歩に依って自社のサービスは陳腐化しないか、コモディティー化しないかを常に注意深く見ておく必要があるだろう。
当社もそのために備えを行っている。企業基盤の多角化、参入障壁の構築、そして素早く行動することがリスクヘッジに繋がると考えています。