社長ブログ

社長フィロソフィー日記

投資は寄付

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企業活動の一環として当然投資を行っている。今年は防虫技術共同開発センターを立ち上げ、会社の敷地内に新棟を建築して体制を整えている。この開発センターは「共同」と謳っている通り、業界で必要とされているニッチで専門的な防虫技術を具現化した製品、新しい技術を共同で開発していこうというものだ。各メーカーや異業種、勿論ユーザーである専門業者も一緒になって力を合わせて新しいものを開発していく。これは勿論当社の「投資」であるが、目的は業界全体のレベルアップに繋がるものという意味では、業界貢献、もっと言うなら社会に対する貢献、つまり「寄付」みたいなものである。
当社で10年以上も行っているセミナー活動も、究極的には自社の売上増に貢献しているものの、無料で行う業界貢献、そして社会貢献みたいなものである。そ「急がば回れ」というか、「情けは人のためならず」というのか、世の中が良くなって自社にも恩恵を被るという意味では、これも「投資」であると同時に「寄付」の意味合いも強いと思う。そう言えば現在社員が一名、NGOのミッションと一緒にミャンマーに行っているが(ミャンマー山岳地帯のマラリア撲滅案件)、これも投資なんだか寄付なんだか分らない活動ではある。
考えてみると当社の投資活動はこういった、自社に留まらない寄付的な要素が強い様に思う。それは僕の好みの問題かもしれないし、もしくは投資とは本来自社の枠組みを越えて業界や社会に貢献する様なものでないと、結局はうまくいかないという、普遍的な経済原理かもしれない。いずれにせよ、当社は「寄付」的な社会貢献投資を行っていく。そしてそれは必ず当社に還ってくるし、会社の成長に役立つ(と信じて)。

目的を忘れない

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最近水泳の練習ばかりしているが、マラソンと同じで水泳もフォームが大事だ。8割の力でそこそこ泳げる様にならないと、長い距離を泳ぎ切ることは出来ない。
で、フォームを確かめながらひたすらプールを往復しているのだが、手のかき方や姿勢を考えているとついつい一番大事な「前に進むこと」という目的を忘れてしまう。手のかき方や姿勢、手の伸ばし方、息継ぎ、バタ足のタイミングはすべて「効率的に前に進むこと」という目的のためにやっているのだが、細部に拘っているとついつい前への意識が薄れて結果的にフォームも崩れていってしまう。
水球の練習も同じで、水球のために競泳練習をしていると、早くプールの端から端までまっすぐ泳ぐことが目的になってしまうことがある。競泳で速く泳ぐには一定のリズムで、水の抵抗をなるべく避けながら奇麗なフォームで泳ぐことが求められているかもしれないが、水球は全く違う。大体相手のあるスポーツで「一定のリズム」で泳ぐことなんか出来ないし、どちらかと言えば人ごみの中をジグザグに緩急をつけながら、辺りを見渡しながら、時には飛び上がりながら、当然ボールも扱いながら泳ぐ、しかも団体スポーツである。だから競泳の練習の時も「水球の試合」をイメージしておかないと、役に立たないばかりか、「競泳バカ」で使えない奴になってしまう。
ビジネスの世界も全く同じで、特徴のある商品、サービスで差別化していても、収益化を忘れてしまえばただの「働き損」だ。何も貢献しないでただ買ってくれというのも駄目だと思うけど、しっかり働いて顧客のためを考えて、時間を使って、それで最後に収益を上げなければ「シュートを打たないフォワード」みたいな存在になってしまう。ビジネスモデルには「差別化」と「収益化」の二つがセットになっていないといけない。忙しい忙しいと言いながら全然儲かっていないとすれば、それはビジネスとも言えず、目的を忘れた「練習のための練習」になっているんじゃないかと思う。
シュートを決めることを忘れてはいけない。必死で走るのも泳ぐのも、パスを回すのも、総てはシュートを決めて試合に勝つためである。経営も同じ、収益マインドを持ちながら、しかし直接そこにいくのではなく、社会貢献、顧客への貢献を通して収益化も同時に行うのが優れたビジネスモデルであることを忘れてはならないと思う。

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