中学校の卒業式祝辞
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今日は僕がPTA会長を務めさせていただいた中学校の卒業式。会長として最後のお務めということで、以下の様な祝辞を述べさせていただいた。15歳の中学生に向かって言ったのだが、社会人になっても(もちろん自分自身にも)同じことだなと思います。
ご卒業、おめでとうございます。
さて、みなさんは自分に自信はありますか?4月からの進路が決まり、新しい生活を目の前にして挑戦してみたいことがある反面、不安があるのは当然だと思います。うまくやれるかな、目標達成できるかな、成長できるかなと思われていると思います。私が人生の先輩としてアドバイスしたいのは、自信には根拠なんていらないってことです。「根拠のない自信」を持つことが大事です。だいたい中学校を卒業したてのなんて実績も経験もそんなにないから、うまくいく成功する経験や根拠なんか何もないわけです。しかも世の中では情報が溢れているから、根拠のない自信を持つことが難しくなる。たとえば塾なんかに行くと「あなたは偏差値何点だからこの大学」と大人たちが過去のデータ、つまり客観的事実を持ち出して指導してきます。クラブだって今まで弱小チームだから勝つことなんて出来ないと先輩は言うかもしれない。でもそんなの関係ないんです。行きたい大学、行きたい進路があればそんなアドバイスは無視して挑戦すればいい。目指す大会があれば目指せばいい。データは過去のデータの平均的な統計であって、一人一人の人が成功するか成功しないなんて予測できるものではない。過去の他人のデータは無視するに限ります。やってみれば意外に出来て、出来てしまえば根拠のない自信が根拠のある自信に変わる。
人生において、やれなさそうなことに無謀にも挑戦して結果的にやり遂げるという経験が、どこかで必ず必要になります。成績が下の方なのにいい大学に行きたい、高校から新しい競技を始めたのにインターハイに出たい、英語が出来ないのに海外の大学に行きたい、専門知識も経験もないのに会社経営をしてみたい、運動不足の中年なのにフルマラソン出たいなど(全部僕の話です)、普通は「そんなの無理」と言われることに挑戦すべきなんです。うまく出来る根拠など何もない。でも自信に根拠なんていらない、やりたいことがあれば自分の実力がいかに足らなくても、死ぬほど頑張って挑戦してみればいい。
大事なことは、自分を信じ高い目標を設定して「根拠のない自信」を持って必死に努力を重ね挑戦することで、成功したらもちろん、たとえ失敗しても必ず得るものはある。一番悪いのは、自信がないから、失敗した時に傷つくのは嫌だからと言って、実力の8掛け7掛けの低い出来そうな目標しか設定しないこと。試行錯誤を重ね、たくさん失敗したり成功したりして、みんな立派な大人になっていくものなんです。皆さん、根拠のない自信を持って頑張ってください。そうすれば必ず立派な人間になります。みなさん、ご清聴ありがとうございました。