社長ブログ

社長フィロソフィー日記

グリッドコンピューター経営

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グリッドコンピューターはIT業界の用語で、各地に分散したコンピューターをネット上で繋いで同時計算をすることで、大規模な計算処理を可能にする技術のことを言う(らしい)。一台一台のコンピューターでは能力が限られていても、それらを繋いで並行処理させれば、総体としての能力を高めることが出来るアイデアだ。
当社の経営も考えてみればグリッドコンピューター方式である。一人一人の社員が役割・機能を持って、原則として単独で動く。単独で動いた結果やフィードバックは事前事後にウェブ上の経営情報システムで共有すれば良いので、その場で一緒にいる必要はない。並行処理的に様々な案件、もしくは一つの案件にチームで取り組む時も別々に動いて後で情報を集約しウェブ上で議論をし、他のチームメートの動きを読みながら自分の次ぎのやるべき動きを考えるという組織運営形態をとっている。
通常の組織であれば顧客との打ち合わせには数人の関係者が出席し、同じ情報を同時に得る。そのためには物理的にそこに拘束されるというコストを払っている。それぞれの人には専門性があったり知識に差があるので、画一的な教育と同じである人には簡単すぎたりある人には難しかったり関係なかったりもしてしまう。それよりは個別に単独で訪問し、自分の用が済んだらさっさと切り上げた方が合理的だ。僕も担当者に同行する時もあるが、それは日報を自分で書くのが面倒だったり(!)、むしろ社員に対する教育的配慮でしかない(もしくは相手に対する敬意?)。
ピラミッド型組織も同様に無駄が多くて、ほぼ同じ情報が担当者から経営者まで、上下を行ったり来たりして、情報共有のために行う作業としては大変コストのかかる方法である。情報が上下に行ったり来たりするという意味で、「フロー経営」と呼んでも良い。それよりも自分である程度の判断が出来る担当者、部長、経営者が他のプレーヤーの動きを共有しながら単独で動いて、ストック情報に「自分の価値=バリュー」を追加していく経営、すなわちバリュー追加型の「ストック経営」の方がしっくりくるし、生産的だ。
そのためには一人一人がしっかりと自分の機能を確立し、ストックに貢献していく、情報はしっかり発信し共有することが大切だ。このグリッドコンピューター方式でストック経営を行うことを今後とも当社の強みにしていきたいと思います。

商いは飽きない (2)

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よく、「商いは飽きない」と言われるけれど、全くその通り、例えば10年間、毎日毎日同じ様なことを考え続けて習慣化出来る集中力が必要だと思う。当社では日報システムを充実させてフル活用しているが、これを四六時中眺めてコメントして社員とやり取りするのが僕の日課である。毎日毎日読んで書く、指示するということなのだが、会社で起こっていることが手の取る様に分かるので、面白いから続けられるというのもあるけれど、10年以上は毎日休みの日も年間365日続けていることになる。
当社ではマラソンを年二回やっているが、これも毎日多少は何かしらの意識をしていないと継続出来ない。6、7年前から始めてもう僕で13、4回、社員も10回くらいは走っている勘定になる。6、7年間の間、週に3、4回運動し、マラソン3ヶ月前くらいから練習を真剣に始め、食べるものに気をつけて体重を管理しといった「集中力」が必要になるのだが、これを5年以上続けるのも「飽きない」ことが大切だ。ずっと続けられる人、挫折気味の人、折角止めた喫煙を復活させてしまったり、色んなパターンがあるがやはり継続は力なりである。僕も少しずつ実力が上がって来ていて、5時間切っての完走がやっと(つまり超遅い)だったのが、4時間前後(4時間を切ったのは一回だけだけど)は出せる様になってきた。しんどさは変わってない(つまり超しんどい)のだが、タイムが向上しているということは継続により実力が底上げされたってことだろう。
スポーツ選手も大体この「継続は力なり」のパターンで、大リーグのイチローも完全に毎日ワンパターンのストイックな習慣を長年続けている。上原投手も気分転換に呑みにも行かず、ランチに食べるメニューも固定、試合後も早くホテルに帰って自分でひたすらストレッチを行う毎日らしい。あれだけ高給を得ていてもあまり派手な贅沢もせず、脇目も振らずひたすら野球のことを、子どもの時から数えると20年以上集中して努力を継続している。
ビジネスマンで言うと日本電産の永守社長は有名で、創業以来40年、休むのは正月の午前中だけ、後は一番に早朝出社して働き詰めるという超人振りだ。「長期間に渡って継続して集中する」ことが成功の唯一の方法なのだろう。途中で浮かれていたり、現状に飽きて変わったことを次々にやってしまうとよくないのだろう。一時期調子の良い会社は沢山あるが、それを10年20年30年と継続してこそ実力だと思う。稲盛さんも「飛び石は打ってはいけない」と言っているが、飛び石を打たずに目の前の業務を地味に必死にやり、隣接業務に広げていくやり方をすべきで、それは長年集中する、つまり「飽きない」ということに繋がるのだと思う。
当社も隣接領域にどんどん業務内容を広げているが、変えない部分、そして継続して集中するという部分では他社に負けないと思う。まあマラソンを飽きずに続けているうちは会社も社員も大丈夫ってことかなと思っています。

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