社長ブログ

社長フィロソフィー日記

フローの経営、ストックの経営

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経営とは、会社の「資源」(=ストック)を使って顧客満足や社員の満足社会貢献と言う「成果」を出していくことだと思う。当たり前のことだけれども、それは毎月・毎年の売り上げと利益を見ているだけではわからない。 フローである売り上げと利益を見るだけの経営は、卵の数ばかり考えてそれを生み出す親鳥やその生育環境に注意を払わないと言うのと同じことだと思う。(フローで)良い卵をたくさん産んでもらうためには、(ストックである)親鳥が健康でなければいけないし、そのための環境を整えなければならない。 会社経営も同じことで、会社には様々な「資源」がある。一番大事なものは、人材である。人材は短期間では育たない。いろんな経験を経て、だんだんと業界の事や製品のことがわかってきて、顧客からの信頼も得られる。事業を効率的に運用するためのソフトウェアも簡単には作れない。様々な紆余曲折を経て、少しずつ使えるシステムが出来上がってくる。 もっと抽象的なものでは、会社文化がある。会社の雰囲気、ものの考え方、案件の進め方やスピード感などは、成果を生み出すための重要な資源だ。これも経営者の考え方が反映されると思うが、熟成には時間がかかる。 稼いで蓄積された自己資金も、重要な資源だ。フローで毎年稼いだ利益を、そのまま現金で積んでおくだけでは勿体ない。とは言っても、金融資産で運用してもそんな上手い投資話しはないし、リターンがあったとしても大きなものは期待できない。やはり大事なのは、既存事業のブラッシュアップまたは新規事業に再投資して、余剰資金も活用してしっかり利益を上げ続けることだと思う。稼いだものも単なる蓄積とはせずに再投資に回してその分も追加で稼ぐこと、これによって企業は「複利的に」成長していくものだと思う。 フローの経営からストックの経営へ、当社もこのことを意識して長期的な視点が頑張っていきたいと思います。

コロナで失われたもの、失われていないもの

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昨年春からの新型コロナの影響で、出来なくなってしまったこととも確かに多い。国内外への出張は基本自粛、外食・会食、目の前での議論・交渉・説得、リアルな研修会など。リアルで会うのは熱が伝わる。先方の反応が分かり易く、関心の程度も分かる。空気も読み易い。スポーツイベントは水球関係もインターハイも国体も中止で、国際大会も中止、それらを目標に頑張ってきた選手たちはやるせない気持ちだと思う。大人の1年は何十年の中の1年だけど、学生時代の1年は掛け替えのない、「高校最後の1年」であったり短い大学生活(楽しいキャンパスライフ)の中の1年が失われてしまった訳だ。 僕も出張とかで新幹線に乗ったり街を歩いていたりで、物理的に動くことが結構気分転換になっていたことが分かる。アポの合間にカフェに寄って作業をしたり、ふと本屋に立ち寄って良い本に出会ったり、歩きながら何かを思いついたり。人と会ったり雑踏を歩いたりすることで、いわゆる「偶然のなせる技」「ふとした思いつき」が起こるべくして起こっていたのだろう。今はそれが起こりにくい。こう言う状況下では、リアルで会う、人が集まる価値を再認識させられる。 一方、今でも出来ることは沢山あるし、この状況下のお陰で?出来る様になったこともあるまずはオンラインでの出会い。これまで東京でのリアル会合はなかなか参加できなかった。興味のあるセミナーは大体東京開催で、19時開始とかだと日帰り出張だと参加出来ない。それらがほぼ全てオンライン開催となり、僕も参加できる様になった。しかもどのイベントも同じ事情で、数多くのオンラインイベントが日経新聞の広告欄にも溢れる様になった。高い参加費を払ってわざわざ東京まで行かねばならなかったものが、無料または安い参加料で自宅から聴講できることは本当に素晴らしい。海外のリアルイベントにも気軽に(時差さえ気にしなければ)参加できる。双方向型の会合の様なイベントだと、全く会ったこともない人たちと繋がれたり話せたりもする。これは画期的なことだ。コロナ以前もオンラインイベントはあったかも知れないが、これ程の頻度で、参加者も講演者も慣れた感じで運営されているのは素晴らしい。当社でも年間100回以上開催していたリアルセミナーは全てオンラインのウェビナーに変更して、今まで参加頂けなかった顧客にも参加してもらえる様になった。そう言えば、毎年アメリカとアジア諸国で行われている害虫駆除業界の大会も全てオンライン開催になり、費用は出張費一人30万円以上掛かるところが5000円で参加出来たのは良かった。異国の地での会食が出来ず、観光がてらの早朝ランニングなかったのは全然物足りなかったけれど。 打ち合わせの頻度も上がっている。わざわざ日程を合わせて集まって月に1回とか数ヶ月に1回とかやってた打ち合わせが、オンラインで毎週短時間で進捗を確認することも出来る。画面共有も出来るから、会議室でリアルに集まるのとあまり変わりのない生産性が確保できる。特に全国から複数の組織に属する人たちが集まる場合には(例えば協会の理事会とか)、オンライン開催が非常に(仕事だけを考えると)便利だと思う。 従来のやり方に囚われているから、やれないことに目が向いてしまうのだと思う。新型コロナが収束したとしても、元の世の中には戻らない。在宅勤務の良さ、オンライン会議の便利さが分かってしまった今、完全に全てリアルに戻す必要もないだろう。世の中が変わったのだから、本質は変えずにやり方だけを変えれば良い。別に会社に出勤しなくてもリアルに会いにいかなくても、顧客のために社会のために出来ることはいくらでもある。日中決まった時間に決まった場所で働く必要はない。自宅でも散歩しながらでも、山の中をトレイルランしながらでも「働く」「考える」「電話する」「オンライン会議に参加する」ことは可能である。今までのやり方に拘らず、自由にやり方を編み出せば良いと思う。緊急事態宣言下の東京や大阪から来社しないでくれと言われたら、独身の人なら一人で、もしくは自宅を離れられる人は1ヶ月でも出張地域に「移住」しても良い。四国に1ヶ月住んでも良いし、東北の田舎で(今だと雪の中?)自主隔離を経てどっぷり地方の顧客の近くにいることも面白そうだ。今時流行のワーケーション である。(とか言うと、冗談にならないからやめてくださいとか社員に言われる。) 考えてみると、在宅勤務は、生き方を見直し、読書をし、自己研鑽を行い、身体を鍛えるチャンスだと思う。何も9時から夕方まで決まった時間に働く必然性はないのだから、かつ移動時間や出張の機会が減ったのであれば、自分のために使える時間は確実に増えているはずだ。昼間の暖かい時間帯に散歩に出て運動して、その分夕食後に仕事をしても良い訳だ。出来ないことではなくて、出来ること、神様に貰った?時間を使って有意義に過ごしたいと思う。 自分は何のために生きているのか、自社の仕事はどう社会に役に立っているのか、それらのためにゼロベースで仕事のやり方や自己研鑽のやり方を変えても良いなら、どうするべきなのか?ということを問い続けることだ。リアルで人に会えない、移動できないからと言って落ち込んでても仕方がない。オンラインや在宅で出来ることはやり切り、次にリアルで会った時に「長く会ってなかった気がしませんね」「会ってなくても十分満足しています」と言われる様に、当社の皆と頑張っていきたいと思います。

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