社長ブログ

社長フィロソフィー日記

未来を信ずる力

カテゴリー: カテゴリ未分類

先週母校の水泳部を見に行って(まだ温水でないプールで泳いでいる)、後輩である監督と立ち話をした。彼が言うには(数年前から言い続けている)、「最近の生徒は少しやってみて出来なければ『自分には向いてない』と言ってすぐに辞めてしまう」とのことだった。

続けて「これはやはり高校に入るまでの経験が悪いと思う。塾に行って偏差値で志望校を決められ、『自分はこんなもの』と小さい頃から何度も叩き込まれている。無茶なことには挑戦しない。また自分がやりたいことをやるのではなく、『やった方が良いと親や周りから言われたこと』を満遍なくやる傾向がある」。

これって成熟した社会の特徴かも知れないけれど、ほんとに寂しいことだ。国の競争力が下がってくる過程とはこういうだと思う。皆が「自分はこんなもの」と思って、高い目標に挑戦しなくなり、とても耐えれそうもないことを耐えていかねば、どうやって飛躍や成長があるのだろう。 

将来は誰にも予測出来ない。「自分はこんなもの」とは一体誰が決めれるのだろうか。世の中を変える、夢を実現させる、出来そうもないことをやり遂げるみたいなことが人生の醍醐味であって、「出来そうなことを過不足なくやって、適当に時間(人生)をやり過ごす」なんて面白くも何ともない。

確かに100人挑戦して1人しか成功しないこと、統計的にはそうかもしれない。でもその「1人」に自分がなると信じること、これも力だ。信じて努力した人だけが実際にその「1人」になれるから、実際は数人間の勝負かも知れない。100人の生徒を前にして「99%無理だから止めなさい」というよりも、「自分を信じれる一人になりなさい」と言う方が本当だと思う。結果的に駄目だったとしても人生は長い。次の勝負がある。そして最初から諦めた99人よりもずっと得るものが多いと思うから。 

一回限りの買い物は高い

カテゴリー: カテゴリ未分類

モノの値段は値打ちからして安いものや高いものがあるけれど、原理的に「買う頻度が低いものほど高くなる」という法則がある。

典型的には住宅である。住宅は一生にそんなに買い替えるものではないから(だから「一生の買い物」とか言われる)、そして金額的にもとても高額だから、買う時には散々資料を集め、 モデルルームを見に行ったりして情報収集に労力を使う。

これは売る方から見ると、住宅と言う商品を買って貰うためには、商品の説明は勿論、自社のこと、担当者のことなんかも全く見知りもしない人にゼロから説明する手間がかかることを意味する。ゼロから全て納得してもらう、信じてもらう、自社の商品を選んでもらうための莫大なコストがかかるということで、これが全て商品(=住宅)の価格に乗っかるということである。ましてや注文住宅なんて、打ち合わせ費用が莫大で、つまりは最終価格も建て売りよりも勿論割高である。

車もそうで、数年に一回しか普通は買い替えないから、新規顧客を引き寄せるために莫大な広告費などもかかる。ショウルームを建て、営業担当者を置き、テレビ広告も含めてコストがかかる。これが車の価格に反映される。

反対に安いのは、毎日使う消耗品だ。一回ブランドや商品を決めれば、何も考えずに毎日同じものを買う。食品なんか典型で、なくなれば大抵は同じものを再度購入することが多いだろう。いわゆる「定番」である。売る側から考えると最初に「採用」されるのは大変だけど、一旦採用されたら自動的に購買してもらえる。二回目以降に販売する営業経費は殆どかからないから、商品の値段だって安く出来るのだ。

こう考えると、リピート顧客が如何に大事かが分かる。二回目以降は商品説明が要らない、会社のことも分かって貰っている、価格交渉も済んでいる、後は注文を受けて出荷するだけってことだから、本当にありがたい顧客である。同様に、同じ顧客に他の商品を買って貰う「クロスセリング」も大切だ。担当者も会社のことも分かって貰っていて、一回目と違うのは商品だけだから、商品さえ説明すれば他は手間がかからない。だからビジネスを考える時に、既存顧客を大事にすること(同じ商品を繰り返し買って貰う、他の商品も買って貰う、そのために既存顧客サービスを充実させる)が重要と言うことが分かるだろう。 

当社はセミナーなどを頻繁に開催し、また親しい顧客には社内セミナーなどを提供して既存顧客を大事にしようとしている。確かに「儲かること」も大事で経費も切り詰めないといけないけど、既存客が大事だと分かっているならそれなりに労力と経費をかけてフィードバックしなければならない。それが結局は持ちつ持たれつ、ウィンウィンの関係作りだと思うから。 

PAGE TOP