社長ブログ

社長フィロソフィー日記

高い、安い。

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会社経営において、コストが安いとか高いとか言うのは、すべてその生産性において計られなければならないと思う。

以前も書いたと思うけど、毎日使うものは大抵とても安い。パソコンがその典型で、毎日最低数時間は使っているから、たとえ30万円位の最新型のものを毎年買い換えたとしても、一日当たり1000円以下、時間当たり200円とかのコストである。実際はその半額位をその倍位の期間使うから、これはその有用性からするととても安い。ましてや今僕が使っていて十分だなと思っているマックエアーなんて10万円ちょっとである。これまたとても安い。

一方使う頻度が低い商品、例えば週末にしか運転しない車なんてとても高い。200万円の車を買って5年保有する、年に40万円で年間50回しか乗らなければ一回8000円である。実際には車検やガソリン代もかかるから、普通に考えてタクシーのほうが安いという計算だ。

これは人にも言える。会社にとって稼ぐ人は安いし、稼がない人はとても高い。給料が高いか低いかなんて関係なくて、「その人がいることでどれ位収益が上がっているか」との比較で高い、安いを考えるべきだ。儲かっている会社は一人あたりの収益が高いから、一人くらい余分に雇っても大した負担にならない。その一人が次の収益の柱になるような事業を考えてくれて仕組みを構築してくれれば、結果的にその人の人件費をはるかに上回る収益を生むことが出来る。

儲かっていない会社は「日銭」を稼がないといけないから、時給で稼ぐ商売をせざるを得ない。少し余裕を持って、中期的に収益が上がっていく「仕組み作り」に注力できれば良いのだが、ついつい目の前で稼げる短期的な利益を自給をもらいながらやってしまうと、いつまで経っても収益性は上がらない。

つまり仕組み作りが出来る人(会社もそれをさせる余裕がある)は「安い」し、目の前の仕事で自分の給料分くらいを稼ぐのが精一杯な人は「高い」人である。

こう考えると、何事も相対的で、一概に高いも安いもないのだなあと思う。当社の人材は出来れば「安い」(=生産性が高い)人材で有って欲しいと思うし、購入するものも稼働率の高い、生産性の高い使い方をして欲しいと思います。

残高ビジネス

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残高を積み上げる様なビジネスモデルにしていかねばならないといつも考えている。
いつもフローで仕事をしていて、今やっている仕事は今の売上のためというビジネスモデルはとてもしんどい。普通の商売は殆どそうだと思うけれど、毎回新規のお客さんを相手にして、毎回働いた分だけ収益が上がるモデルは残高が積み上がらないビジネスだ。3ヶ月先の売上、収益が現時点で殆ど予想出来ない、というか今何もしなければ必ず半年先には売上はゼロになるというビジネスモデルは正直、とてもしんどいと思う。
逆に残高ビジネスモデルはやりがいがある。今取り組んでいるのは「仕組み作り」であって、一旦仕組みが出来上がるとある期間、継続的に収益が上がるとなれば、当面しんどくても後が楽だ。毎年毎年「仕組み作り」を続けて、仕組みの上に仕組みが重なっていくとどんどん残高が貯まってくる。そうすると毎年毎年、同じ(仕組みづくりのための)努力を重ねれば、毎年毎年増収増益になるということだ。
典型的なのが銀行業で、規制で守られて過去の蓄積で大きな貸し出し残高を持っている。例えば行員1万人位でも80兆円くらいの運用残高があるから、1%の運用益(実際は政策的に預金金利0だからもっと稼げる)で8000億円の収益が上がる。つまり一人当たり粗利が1億円近い。これは今在籍している1万人が毎年1億円分の粗利を稼ぐ程優秀なのではなくて、過去数十年の蓄積、それと(これが大きいが)80兆円も運用させてもらえる信用力、というか金融行政による規制の恩恵である。僕も昔銀行員だったけど、土日にこちらの都合で休んでおいて(返したくても返せない。銀行休みだから)、その分の利子もしっかり取るってのが驚きだったし、いい商売だなあと思ったものだ。
まあ銀行を羨ましがっても仕方ない。僕らも「残高ビジネス」を心がけないといけない。残高ビジネスとは、一旦導入してもらえれば継続的に購入してもらえる消耗品的商品、サービス、一回目は大変だが(営業コストが高い)、二回目以降は大幅に提供コストを低く出来るもの(事務的に請けれる、ノウハウが確立するので誰でも対応出来る)、そして毎日の仕事は残高を生む仕組みづくりに注力出来れば良いと思う。
残高を生むのは実は信用だったりする訳だから、これは日頃の心がけが大切だ。残高ビジネスの欠点は、残高が傷むと幾らフローコストを切り詰めても駄目なところ。だから上述の銀行はバブル崩壊後まだ回復していないし、累損を解消していないから今まで法人税すら払って来なかった。
仕組みが出来れば出来たで油断せず、やはり毎日信用残高を積み上げる様にがんばっていきたいと思います。

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