社長ブログ

社長フィロソフィー日記

ストーリーテリング

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最近特に思うだが、ビジネスに必要な力とは、ストーリーテリングの力、すなわち構想力ではないかと思う。

「こういう社会のニーズに対して当社はこのアプローチで応えていきます。そのために現在このような技術開発を進めていて、既に基本特許は取得、実際にデータも良い結果を示しています。これに並行して見込み顧客を膨大に保有するA社と業務提供を結び、同社の委託を受ける形で顧客データの検索を行い、ピンポイントで当社新製品のプロモーションを行うことが可能になっています。競合はB社ですが、これに対してはうんぬんかんぬん、、、。で、御社にもアフターフロー面でご協力いただきたいのですが、如何ですか?」

とかいうストーリーだ。こういう会社の強みは技術開発力にあることは間違いないが、全体のビジネス像、しかも自社だけでなく他社をも巻き込んだ「構想力の具体性、実現可能性」にその強みがあるのだと思う。

日本人は一般に、ある仮定や主張に対して欠点を見つけたり、改善策を提案したりすることは得意と言われている。時にはそれが揚げ足取りになってしまって抵抗勢力と化してしまう場合もあるが、概して真面目である流れが定まったらダーッと一致団結して進んでいける。

一方でゼロから作り出すストーリーテリングの能力は弱い。何もないところから何かを作り出し、それを実現できるところまで具体的なアクションに落とし込み、自分では足りないところは他者を説得しながら補っていく力だ。逆にこれができる会社は強くて、ストーリーを構築できない周りの会社はその話に「乗るか乗らないか」という選択肢しかないから、大抵は「乗る」ということになる。

当社は小体の企業である。しかし常にストーリーの中心にいたいと思う。それによって自社も繁栄し、そして周りの会社、それに社会も良くなっていくと思うから。

 

トンカチにとってすべての問題は釘に見える

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最近読んだ本の中に、「トンカチにとってすべての問題は釘に見える」という例えが出てきた。専門的な見方に固執すると、その見方しか出来なくなり視野が狭くなるということの例えである。

そう言えば学生の頃、法律を学んでいたら「世の中の全ての問題は法律問題に見えてきた」し、留学して経済学を学んでいたら世の中の問題をすべて「経済効率」で判断してしまうような錯覚があった。今なら「虫」や「ビジネス」の観点からかも知れない。

でももちろん世の中は一つの視点からだけでは割り切れない。なんども自分の「常識」を打ち壊されて目から鱗が何枚も剥げて、ようやく少しは複眼的な見方が出来るのだろう。

当社も勿論、「専門バカ」にならずに世の中人のためにフェアな見方、行動基準で経営していきたい。

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