社長ブログ

社長フィロソフィー日記

ベスト4を目指す

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昨日、サッカーのワールドカップが開幕した。開幕戦の南アフリカ対メキシコをところどころテレビ観戦したが、地元南アフリカは実力ではずっと上のメキシコにもう少しで勝つところだった。やはり本番は、何が起こるか分からない。

日本代表の岡田監督が「目標はベスト4」と言って失笑を買っているようだが、チームを引っ張る監督の役割としてはベスト4は当たり前、最低限の目標だと思う。

「何を目指すか」という目標設定が一番重要だ。日本人は大抵控えめで真面目だから、「こつこつ努力して目の前の小目標をクリアする」ことが美徳とされている。でも大きな目標を掲げずに「こつこつ努力」していては、一生大きな目標に達しないことも事実なのだと思う。

三浦雄一郎さんが70歳でエベレストに登ろうと、最初は裏山に登ることから始めた。でもそれはエベレストに登ろうと思って裏山を歩いたから最終目標に繋がっていったのであって、単にぼんやりと裏山を歩いていてエベレストに登れるようには絶対にならない。

京セラの稲盛さんは会社をスタートした時から世界一の企業になると決めていたのであって、(当時会社のあった)西の京一の会社になり、中京区一番の会社になり、京都で一番の会社、そして日本で一番、そして世界で一番の会社になろうとみかん箱の上に立って社員に演説していた。そしてマラソンに遅れてスタートした京セラが先行の大会社に追いつき追い越すために、「最初から100メートル競争のようなダッシュで走ることを決意し、途中でぶっ倒れていもよいからやり続けよう」と激を飛ばしたものらしい。

ソフトバンクの孫社長もそう。アルバイト二人の時代にやはりみかん箱の上で、「将来一兆、二兆という単位で仕事がしたい」と演説したら、翌日から誰も来なくなったり。

まあ上記の例は極端かも知れないが、「高い目標を設定しなければそのレベルには絶対達しない」ことは確かだと思う。つまり「非連続」で今の実力をはるかに超えたところに目標を置かないと、進歩はないってことだ。

あえてベスト4という突拍子もない目標を置いて世間に公言し、それを大真面目で考えて歴史の大舞台に立とうとしている岡田監督は偉いと思う。そう思ってそれに必要な準備を精一杯やって、結果的に達成出来なくてもそれはそれでいいではないかと思う。真剣にベスト4を目指すことで見えてくる課題もあるし、低い目標を立ててそれを達成する方が高い目標を立てて失敗することよりも偉いとするメンタリティーは、ちょっと僕には分からない。

そうそう、実は岡田監督も盛和塾生で、意外とあの目標は稲盛さんに優勝を狙えと言われて、いやいやベスト4位にしておきますって感じで決まったかもしれないなあ。

 

恩を返す

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一昨日は盛和塾の例会で高松に行った。JAL会長職の激務でさすがの稲盛さんも風邪をひいていたようだが、その合間を縫って塾生のために地方にまで出かけてくれている。

何度も強調されることだが、どうして稲盛塾長が我々のためにこんなにボランティアで指導してくれるか、それは中小企業の経営者が立派な人格者になり立派な経営をしていると、その社員の人生が豊かになっていくからだ。稲盛さん一人が数千人の経営者を指導する、そうするとその経営者の会社にいる社員、恐らく数十万人の人生が豊かになり、その家族数百万人の人生に普及していく。

稲盛さんに対する恩を返すのは、彼に直接ではない。稲盛塾長に恩を受けたと思ったら、それは彼の意図通りにより多くの社員に還元していくことだ。

親の恩は親孝行も大事だけど、自分の子供を立派にし親から継いだものを立派にしていくことで恩返しをしていく。恩師から受けた恩は、その先生に返すのではなくて今度は自分が他の人を教えていくことが本当の恩返しだ。

こう考えると社会を良くすることは簡単だ。人は一人で生きていくのではない。色んな人に支えながら恩を受けながら成長し、生きている。その恩をより多くの他の人に「返して」いけば、受けた恩は何倍にもなって社会に還元されていく。皆がこういう心がけをしていたら、社会は絶対に良くなっていく。

僕も高校の先生には大変世話になった。その熱血指導がなければ今の自分はないとさえ思っている。だからその先生に直接恩返しすることも大切だけど、今の高校のクラブの後輩に何倍にもして返してあげたらと思う。

受けた恩は、何倍にもして他の人に返せ。これが本当の恩返しだと思うのだけど、どうだろうか。

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