20%の余裕
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グーグルでは,エンジニアが就業時間の20%を自分が興味のあるプロジェクトのために使うことが奨励されているという有名な話がある.その20%での成果によって,GmailやGoogle Newsなどの革新的なサービスが誕生したと言われている.
逆にどんな会社でも,「今の売り上げに最低限必要なこと」だけをやることもできる.注文を取り,事務的に製品を出荷し請求書を出す.これだけでもある程度成熟した会社ならば,数年は食ってはいけるだろう.もしかしたら売上すらもそんなに変わらないかも知れない.
でも世の中はだんだんと変わっていく.一日一日だと変化は分からないかも知れないが,一月,数ヶ月,一年とか時が経つと,いつの間にか歳を取るのと同じように,周りの風景は変わっていく.
その時まで,昨日と全く同じことを「効率的にこなしている」だけの会社はじり貧になっていく.今の仕事だけを機械的に効率的に流すことが,中長期的にみると衰退原因になっていくのだ.
目の前の売上はすぐには落ちない.何もしなくてもまた逆に何かをしようとしても,すぐには結果には現れない.しかし時間が経てはその差は一目瞭然だ.
当社は,「今までの仕事は効率を上げ,将来の仕事のために一見無駄なことも一生懸命やる」ことにしている.数字的に言うと,10年前と比べて売上は2倍になったが事務人員は同じ数である.効率は二倍になったと言えるが,経費も1.5倍にはなっている.経費の50%アップはまさに「目の前の売上を生まない将来への投資」である.技術サポート人員を増やし(無料サポート),セミナーを開催し,無償提供のソフトウェアを開発し,製品の評価や開発にも割とふんだんに経費を使っている.
効率を上げ経費を浮かし,その分将来に投資する.すぐには効果が出ないかも知れないが,中長期的な成長につながる基礎を築いていきたい. こうやって徐々に成長していきたいと思っています.