社長ブログ

社長フィロソフィー日記

最強のビジネスモデル

もともと発展途上国の発展に興味があって、留学して修士号を取ったほど興味があった(今もある)。考えてみれば、当社が関わる害虫駆除業界も、日本の、いや世界の中でもその重要性の割には非常に認知度の低い、恵まれない発展途上の業界だと言える。
当社の顧客はほぼ全て中小零細企業であって、様々な経営課題を抱えている。人材採用、社員の教育、顧客から求められる技術水準が年々向上していること、人事制度、さらには後継者の問題まで、多くの中小企業の持つであろう問題を全て抱えている。我々は自社の売り上げを上げようとする前に、顧客企業の経営課題をいかに解決するかということについて、特にこの二十年間考え、そして解決スキームを作り上げてきた。年間百回以上開催している無料の技術セミナーもその一環である。その結果として、売り上げは毎年少しずつではあるが、この間増え続けている。自社の利益をまず考えるのではなく、顧客企業の発展を考えると言う利他の形が、実は安定的な成長をもたらす最強のビジネスモデルだったわけだ。
最近では個別の経営課題の相談のみならず、後継者がいないので事業承継もお願いしたいと言う依頼が少しずつ出てきた。3年前に初めてそういった老舗企業の経営を引き受けて以来、昨年も一社、今年もさらに一社、事業承継を行うことになった。(因みに当社で直接引き受ける訳にもいかないので(諸般の事情)、私が個人で別会社を作って経営を引き受けている。)当社から会社を売ってくださいと言っているわけではもちろんなく、様々な経営相談に乗っているうちに、最後は先方から頼み込まれる依頼を断りきれなくてということが実情である。損得よりも情を優先した決断であるが、それでも良いかと割り切って考えている。
「この様に」というか、当社には中期経営計画というものがない。いつの時点においても昨日より今日、今日より明日と少しでも進歩成長することを考えて、日々全力を尽くしている。そして重要な判断は、損得よりも善悪、「私心なかりしか、動機善なりや」の精神で行っている。言ってみれば一年先のこともわからない。どういう形態の会社になっているかもわからない。しかし当社に望まれているような役割は、損得を超えて喜んで引き受けようと思う。国内外で当社が活躍できる、社会の役に立てる事はまだまだあるはずである。という事は、当社の発展もまだまだこれからということだと思う。

勝負ごとの面白さ

昨日は、次男が出場した水球の早慶戦の観戦をしてきた。結果として慶應の四連覇という偉業?を楽しませて貰った。試合後の保護者との飲み会も大盛り上がりで、頑張った選手のおかげでこちらも良い思いをさせて貰った。試合自体は拮抗したもので、ラスト4秒で慶應の同点シュートが決まり劇的な同点、ペナルティシュート合戦で接戦をものにした。
勝てば号泣しながら肩を組んで応援歌を謳い、負けた方は呆然としてしばらく立てずにいる。そんな明暗が付いてしまうのが勝負ごとだ。分かりやすいと言えば、これほど分かりやすいものもない。常に勝者の側に立つ訳ではない。今日は勝って感動の涙を流すこともあれば、明日は負けて絶望の淵に立つ場合もある。勝負の結果は本当に運みたいなものが左右することが多い。実力が拮抗していたら、結果がどちらに転がっても全然不思議ではない。
たかが大学スポーツで、しかもそんなことで泣いたり笑ったり出来るのも、平和な国で恵まれた環境にいる者たちの特権といえば特権である。彼らは社会に出て、それほど嬉しかったり悲しかったりすることがあるのだろうか?社会人になって仕事をして、それだけの感動を覚えることがあるのだろうか?と疑問に思ってしまう。
これは逆に言うと、経営者に対して突きつけられている課題でもある。社員がそれほどにまで感動する場面を作れているか?そもそもそれだけ打ち込むべき仕事を生み出せているか?当社が意識的に「無茶振り」をさせようとしているのは、「普通でない」仕事を経験し、とんでもない努力をして苦労もし、その結果が大失敗であろうと大成功であろうと、泣いたり笑ったりする経験を積んで欲しいからだ。会社をあげてマラソンに参加するのも、非日常の感動がそこにあるからだ。
無駄な苦労は意味がないけど、高い目標に挑戦して努力を積み重ねた結果としての成功や失敗は、人間を成長させると思う。だからこれからも挑戦する会社でありたいと思います。
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