社長ブログ

社長フィロソフィー日記

コミュニケーションの問題

カテゴリー: カテゴリ未分類

最近思うのは、世の中の多くの問題は、コミュニケーションの課題が大きいということだ。
良いことを思いついても、それを他人に説得しなければ実現はしない。全部自分でやることは出来ないから、実際に手足を動かしてもらう人、知恵を出してもらう人が実際に納得し、自らの行動として具体化して貰わなければならない。そのためには、こちらがよほどきちんと説明して「腹落ち」させなければならない(しかも時折催促しなければならない)。
人間というのは驚くほど「自分本位」で、自分の置かれた立場や能力、考え方によって、同じことを言われても受け止め方、その後の具体的行動はかなり異なる。しかも悪いことに、「礼儀」として分かってないことでも分からないとも言わないし、他人の懐に手を突っ込んで聞いていく、質問することも通常は行わない。行儀は良いのだが、話も全然伝わらないのが、現代社会、現代の組織である。
僕は中高生の水球チームをよく見ているが、お互いに声を掛け合わない、掛けたとしても「もっと泳げ」とか「パスが悪い」とか、抽象的な言い合いだけである。チームとして何を目指すのか、このプレーはどこが悪かったのか、良かったのか、お互い議論したり言い合わないから、チームという組織であるのに、結局自分の頭の中だけ、自分のイメージだけで小さくまとまってしまっている。
顧客に対しても、親切のつもりで「厳密には必要ないとも言えますが、、、」と言うより、「原則的には必要です、あった方が絶対良いです」という方が、それを採用したい人にはストレートに伝わる(当たり前ですね)。何のリスクヘッジか知らないけど、わざと「逆」の視点や解釈、言い訳を加えると、意図とは違って相手はそのまま「逆」の意味で捉えてしまう(やる気、採用する気を削いでしまう)。あった方が良いですよねと聞いてくる顧客に、「厳密には必要ない、なくても大丈夫です」と言うことないだろうにと思う(当社ではよくある。本来は「はい」だけでいいのに)。
組織でも同じで、分かっている様で、言葉にして誰にでも伝えらえるほどは分かっていない、分かってないのに質問しない、お互いを気遣って詰めた議論をしない、具体策に結びつかない、結果として組織として動きがバラバラで、チームとして強くならないことがよくある。強い会社とそうでない会社の違いは、上記の様な「本当のコミュニケーションが出来ているか」という点だと思う。
当社は比較的、それって本当はどういうことか?その対応で良いのか?結局どうするのか、どうなったのか?を個別具体的に議論するようにしていて、そのための独自の情報共有システムもフル活用しながらコミュニケーションを徹底する様にしている(日報をサボると働いているとは見做されない)。いちいち書かなくとも、常に情報を共有しているじゃないですか、メールでCCしたじゃないですか、言ったじゃないですかと言うのは通用しない。人は言われたくらいでは理解していないし、情報を共有したとも言えないのだ。何度も繰り返し言って、文章にもして、議論して、それを何度も蒸し返して、そして行動に移してもらって伝わっているかを確認するくらいのプロセスをサボってはいけない。
これらはつまりは「コミュニケーション」の問題、もっというと「説得の問題」である。こういうプロセスを真摯な態度でお互い遠慮せずに行っていこうと改めて思います。

災害への備え

カテゴリー: カテゴリ未分類

当社は高槻に本社があるのだが、昨日の震源地はほぼ近所で、かなり揺れたのだと思う。被害は軽度で、物が落ちたり壁紙が多少破けたりした程度でした。多くの人からお見舞いの連絡を頂き、また昨日は新潟から日帰りで支援物資を届けて頂くなど、大変ありがとうございました。
こういう災害時にもそれぞれの組織、企業の考え方や特徴が現れる。災害にどの様に備えるのか、企業活動の継続、存続のために事前にどの様な措置を取っているのかという実際的な「備え」の部分は勿論、災害が起こった時のそれぞれの社員の「行動」にもそれらが反映される。
当社は日頃から、「本社が火災で焼失、地震で倒壊しても翌日からなんの問題もなく事業が継続出来る仕組みづくり」を行っている。データはリアルタイムでクラウドでバックアップを取り、必要な専用ハードウェアの予備は遠隔地にある社員の自宅に保管している。事業が継続出来る仕組みは当社の危機管理だが、同時に顧客に迷惑を掛けないという覚悟もなければならない。
事業の存続のために何が出来るのかを冷静に見極め、出来ないことは出来ないと早めに決断しアナウンスする、一方で「災害時だから」と甘えずに出来ることは例外処理であっても知恵を絞ってやり抜く覚悟を持つことが大事だ。
社員については、どうしても会社にいかねばならないとは思わずに、まずは安全な場所を確保して、社外や自宅での勤務を容易に出来る仕組みを使って普段通りに業務を行うことが期待される。災害時は電話は通じにくいが、ネットはかなり使える。東日本大震災の時も電話はダメだったけど、スカイプは(携帯でも)使えたし、今回もそうだった。
実際に、当社では、安全と通信の確保を最優先にして、足止めを食った駅前や自宅で必要な業務を行えたと思う。翌日の出張も夜には回復した交通網を使って(新幹線の駅までは送って貰ったり)前乗りで移動して予定変更せずに済んだし、皆が冷静に出来ることをしっかり実行できた。今後も何が起こるか分からない、分からないからこそ、「その時はその時」ではなく、日頃から「災害への備え」が必要だと思う。 
PAGE TOP