社長ブログ

社長フィロソフィー日記

会議は答え合わせ

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当社は、ウェブ上の独自システムを活用して情報共有や意見交換を日常的に行なっているので、これまでほとんど会議をしない会社であったが、さすがにたまには顔を合わせての会議も必要と言うことで、今期から月例会議などをやっている。
で改めて思うのは、「会議は答え合わせの場」ということだ。
会議までに課題を見つけ担当者間で話し合い、やり取りを行い、一応の答えを出した上で会議当日、すなわち「本番」を迎える。 逆に、会議の日に問題は何か、それってどうしようか、そのために必要な資料は何なんだ、とか会議当日に言ってるようではまったくダメである。当日になっていきなり議論をしても良い結果は生まれない。やりとりを会議までの間に担当者間で行い、内容が相当詰められた上で、一定の答えが出され、本当にそれで良いのかを皆で確認し検証する場が会議であるべきだ。
それは当社で半年に一回行なっているフルマラソンと同じかもしれない。マラソンに参加する上で大事なのは、本番当日に頑張ることではなくて、(当然)それまでの練習、普段の健康管理である。そもそも大会に参加することは日頃の健康管理のためのモチベーション維持のための「手段」であって「目的」ではない。日常的に運動していて、試行錯誤して十分準備をすることが大事、大会本番はその「答え合わせ」、すなわち日頃の練習や節制が正しく十分であったかどうかを検証する場であると思う。
さて、うちの社員の皆さんは十分準備ができて本番を迎えれるであろうか?楽しみにしています。 

二十年にして初めての輪読会

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僕は(多くの方がご存知の様に)もう二十年来(正確には丸二十二年)盛和塾に入っていて、稲盛和夫塾長を経営の師匠として研鑽している。盛和塾の塾生であれば当然、その哲学(フィロソフィー)を学び、また社内でも輪読会などを行って浸透させることが当然の様に行われている。

当社の経営理念そのもの、経営の目的もフィロソフィーに即したものになっている。「利他の心の経営」、「会社の目的は社員の物心両面の充実を実現すること」、「損得よりも善悪をまず考えること」、「誰にも負けない努力」、「仕事を通じて人格を磨く」 などは、いつも何かにつけて強調し、実践しているところでもあると思う。

しかし、当社では、僕自身フィロソフィーを本当に理解し実践しているとは自信がなかったこともあって、長年そのフィロソフィー輪読会を行って来なかった。しかし二十年も盛和塾で学んできてまだその哲学を社内で共有できてないとすれば、このまま行くと一生やらなくなってしまうと思い直し、今からでも遅くないと思ってこの度、始めてみようかなと思った次第です。

そもそも仕事のノウハウでなくて、「生き方」や「人生哲学」の様なものを会社で学ぶ必要、意味があるのかということだが、仕事は人間がやること、会社は利益は必要だがそれは手段であって、本当の目的は「全従業員の物心両面の充実」と「社会貢献」であることを考えると、やはり「考え方」に踏み込まざるを得ない。仕事を通じて人格を磨く、魂のレベルを上げていくことが、「働く意味」だと思う。

能力に限りがあるけれど、熱意や考え方が素晴らしいものであれば、人生の結果も素晴らしいものになるというのが稲盛哲学の教えだ(人生の結果=考え方x熱意x能力)。特に中小企業においては、学歴も能力もバリバリでほっといても素晴らしい成果を上げる人はなかなか入ってこない(大企業でもそうだが、仕組みや既得権益が強固だからやっていける)。「考え方」が重要になってくると思う。

「考え方」(=フィロソフィー)と言っても難しいものではない。「真の勇気を持つ」、「綺麗な心で願望を描く」、「素直な心を持つ」、「仲間のために尽くす」、「心をベースとして経営する」、「公明正大に利益を追求する」、「原理原則に従う」などなど、小学校の先生や親に教えられた様な、プリミティブことがその大部分である。

この様な簡単な「考え方」なのだけど、それを実践するのは優しいことではない。人間はついつい、少し成功するとすぐに「謙虚であること」を忘れてしまうし、「公明正大」でありたいと思っても、月末の数字が足らないとか楽して勝ちたいと思ってついついずるいこともやったり、正当化してしまったりする。学歴の高い人でも考えられない様な不正を行ったりするのは、残念ながら新聞などでもよく見ることだ。稲盛塾長が手掛けたJALの再生でも、全く同じ人たちが働いているのに(むしろリストラで少なくなった)、心の持ち様(考え方)が変わったからこそ、それまでとは全く異なった、素晴らしい会社に生まれ変わった。人間の心は畑の様なもので、常に手入れをしておかないと雑草が生えて荒地の様になってしまうものだと思う。

当社の場合は、経営方針や社員との関係がある程度は稲盛哲学を反映するものであったからこそ、これまで安定的に成長し、辞める人も殆どいなかったのではないかと思う。今後、実際に集まって輪読会を行い議論することで、その「考え方」はより強固になっていくと思うし、「物心両面の充実」がより図られていくのではないかと期待できる。まずは本社でやってみて(先週やって案外面白かった)、今後東京や九州のメンバーとも合わせてやってみたいと思います。

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