社長ブログ

社長フィロソフィー日記

足るを知る (2)

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僕は今まで「足るを知る」という意味を余り分っていなかった様に思う。僕のこれまでの理解では、「現状の状態に満足しなければならない」、「もっともっとと欲を言い出せば切りがなく、結局いつまでも幸せになれない」位に考えていた。
しかし本当の意味はそれとは違うことに最近気がついた。「足るを知る」の意味は、特段不足する訳でもなく、自分が最低限必要なものや環境、人、特に家族や社員に恵まれている場合、実はそれが本当の幸せ、最高の幸せであって、それ以上を求めると幸福度が下がっていくのみならず、元々あった幸せな状態までもぶち壊しにしてしまう可能性があるということだと思う。
会社がまあまあうまくいっていて、このまま慎重に経営すべき時に、もっともっととひたすら成長を追い求め、背伸びして投資を増やしたり異業種に進出したりしたらどうなるか。出来ていたことも出来なくなり、新事業はもとより、会社を支えてきた既存事業もおかしくなってしまう。周りの人々に満足しているのに刺激を求めて社交的に色んな多くの人々と、交遊とも言えない軽い交友関係を広げていけばどうなるか。結果として周りの本当に必要な人へのエネルギーが削がれ、結局は周りの人でさえ幸せにすることも、自分が幸せになることも出来なくなってしまう。
これらは足るを知る、いや、現状の何でもない地味な状態が実は最高の状態であることを知らずに、徒にもっともっとと求めた結果、自身の幸福度もどんどん下がっていく現象ではないか。
当社も僕も、足るを知る、足下を固めてゆっくりでもいいから確実に成長し、周りの人、目の前の顧客を幸せにしたいと思う。そこから長期的な成長も、もしかしたら飛躍的な成長も生まれるかもしれない。決してもっともっとと、私欲や煩悩、虚栄心に動かされてはいけないと思う。

投資は寄付

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企業活動の一環として当然投資を行っている。今年は防虫技術共同開発センターを立ち上げ、会社の敷地内に新棟を建築して体制を整えている。この開発センターは「共同」と謳っている通り、業界で必要とされているニッチで専門的な防虫技術を具現化した製品、新しい技術を共同で開発していこうというものだ。各メーカーや異業種、勿論ユーザーである専門業者も一緒になって力を合わせて新しいものを開発していく。これは勿論当社の「投資」であるが、目的は業界全体のレベルアップに繋がるものという意味では、業界貢献、もっと言うなら社会に対する貢献、つまり「寄付」みたいなものである。
当社で10年以上も行っているセミナー活動も、究極的には自社の売上増に貢献しているものの、無料で行う業界貢献、そして社会貢献みたいなものである。そ「急がば回れ」というか、「情けは人のためならず」というのか、世の中が良くなって自社にも恩恵を被るという意味では、これも「投資」であると同時に「寄付」の意味合いも強いと思う。そう言えば現在社員が一名、NGOのミッションと一緒にミャンマーに行っているが(ミャンマー山岳地帯のマラリア撲滅案件)、これも投資なんだか寄付なんだか分らない活動ではある。
考えてみると当社の投資活動はこういった、自社に留まらない寄付的な要素が強い様に思う。それは僕の好みの問題かもしれないし、もしくは投資とは本来自社の枠組みを越えて業界や社会に貢献する様なものでないと、結局はうまくいかないという、普遍的な経済原理かもしれない。いずれにせよ、当社は「寄付」的な社会貢献投資を行っていく。そしてそれは必ず当社に還ってくるし、会社の成長に役立つ(と信じて)。

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