社長ブログ

社長フィロソフィー日記

勝てる喧嘩

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最近日韓や日中の関係が悪化して来ている。特に領土問題が焦点にあるのだけど、問題は竹島とか尖閣諸島の領有権にだけあるのではなくて、喧嘩を売られている状況にあると思う。喧嘩を吹っかけるというのは、相手に勝てると思っている時、相手との関係が悪くなっても良いと考えている時である。誰も最初から負けると分かっている喧嘩は最初からしないし、仲良くやっていきたい、この人に嫌われたら困る相手に相手が失礼と思うことはわざわざ行わない。韓国や中国が日本にとって挑発的な行為をとるということは、要するに日本との関係は悪化しても自国には大した影響がないし(韓中、もしくは韓米、米中関係が大事)、戦って勝てる相手と考えている結果だと思う。
成功しそうな事業しかやらない(だから自社の強みを冷静に考えて勝てる手を打つ)、入るシュートしかうたない(だから事前のポジショニングやシュートのうまさが大切)というのは基本である。逆に言うと新規事業に乗り出す、シュートをうつというのはかなりの自信の現れだと考えて良い。
こうやって隣国から喧嘩を売られ、シュートをうたれ、ライバル会社が自社を狙ってどんどん仕掛けてくる状況は大変良くない。要するに自分が弱いからそうなっているだけのことである。ナショナリスティックにあいつらはけしからんと言っても始まらない。国力を上げ、自社を強くし、試合にも勝てるチーム作りをしないとこの風潮は収まらないと思う。

成果主義

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僕はよく合理主義者の宇宙人と呼ばれることが多いけれど、当社は成果主義は採用していない。その理由は、逆説的に聞こえるかもしれないが、成果主義で解決するには難し過ぎる課題に取り組んでいるからだ。
いわゆる成果主義は、ルールが決まっていて「後は必死に何かするだけ」の場合に有効だ。商品と顧客層が決まっていて、必死で営業して何度も通って営業担当者が数字を競い合うビジネスなら人参をぶら下げた成果主義は合っているかも知れない。でも答えが明確ではない、短期的目的と長期的目的との最適化を図らないといけない、技術と営業の両面からアプローチしなければならない、中長期的なトレンドを踏まえなければならない、買ったり負けたりする中で安定的な成長を達成しなければならないというような複雑な方程式を解くためには、個人ベースの成果主義はうまく機能しない。
当社の場合は技術担当者と営業担当者が補完し合う、営業担当者間で協力し合う、経営企画が中長期的な課題に取り組む、それらの活動が一体として有機的に絡み合うという複雑なオペレーションが強みである。そうすると誰の手柄かなんか特定するのも面倒くさいし、実際「色々やってうまくいってる」のが現状だから、個人ベースの成果も計りようがない。
全く違う話しになるが、学校の内申書も同じ意味で僕はあまり信じていない。学校の内申書を重視出来るのは、学校で習うことで大体人生やっていける時代だけである。学校で習うことで人生やっていけるなら、つまり真面目に学校で勉強してせいぜい成績を上げることが実際にためになる。でも今の時代の様に不透明で答えがない時代においては、学校が決めたルール=学校の成績=内申書が良いからと言ってあまり意味がない。だから内申書=ルールが決まっていて後はその枠の中で良い成績を取るだけという成果主義は、ルールが決まっていない、答えが明らかでない、複雑な世の中で生きていくには不十分であるばかりか、「成績が良ければそれで良い」と勘違いさせるという意味でミスリーディングでさえある。それよりも学校が言わないといけないのは、学校の勉強は本当に最低限のことであって、「これだけでは全然生きていくのにはふじゅうぶです、これ以上は自分でしっかり考えてください」くらいのことだと思う。
「これさえ勉強していれば大丈夫」とか、「個人成績に応じて人参をぶら下げていれば大丈夫」とか言うのは直線的に社会が発展している時にしか通用しないことだ。だから当社は成果主義を採用していない、日々直面している問題、チャンスが複雑過ぎるから。

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