不測の事態に備える
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原発事故に関して当時の菅首相が非難されているけれど、個人の資質はともかく、誰がやっても同じ様な結果に終わったと思う。事故発生から数日、特に最初の24時間が勝負だったのだから、余程行動力と理解力、決断力があるスーパーマンでも100%の対応をあの場面で行うことは至難の業だ。その後、枝野官房長官(だったっけ?)が殆ど不眠不休で事態の経過説明などに当たるのだが、そうなった時点でもう「負け」である。
問題は「事前に」あらゆる事態を想定してのアクションプランをじっくり準備していなかったことに起因するのであって、そのタイミングは「建設当時」だから、菅首相の責任を追及するはずの自民党も偉そうなことは言えない(だから追及が甘くなる)。繰り返しになるが、あれだけの事態を短時間に総て正しく判断して対処することは不可能、だからこそ事前のプランが必要(事故が起こったら専門家が粛々とその通りにやる)ということだ。
これは何でもそうだ。「想定外」とされることが起こった時に、よく「ヒーロー」が話題になる。今回の自衛隊がそう、東京消防署レスキューチームがそうである。でも想定外の事態にヒーローを生んではいけない、事前に準備をして粛々と地味に解決するのが一番である。
会社経営もそう。想定外の事態をどの程度予測出来るか、準備出来るか。地震などの災害リスクは当然で、さて社員の安否を迅速に確認出来るか、翌日から他の場所で営業が開始出来るか、業務データは安全か、社員の健康リスクは、経営者リスクはどうか(これが一番心配?)、考え出すと切りがないけれど、いずれにせよ「起こってから」では遅いのである。
リスク管理の面でもやはり当社の、「少ない人数で、クラウドコンピューティングを駆使し、工場を持たず、皆でマラソンする」というのは結構良い線いってると思う(最後のはこじつけだけど)。とはいえ気を抜かず、リスクに対して敏感にいようと思う(そして30キロを越えての無理はいけない)。